第85回【資料公開コーナー】SPレコード
令和4年6月28日(火)~9月25日(日)
「レコード盤の製造」
神奈川県川崎市
昭和28年(1953)1月28日
米国立公文書館提供
平成30年(2018)にソニー・ミュージックエンタテインメントが29年ぶりにアナログコードの自社生産を再開し話題となりましたが、アメリカでも令和2年(2020)の売上がCDを上回るなど、再びアナログレコードに注目が集まっています。アナログレコードと呼ばれるものには種類があり、録音された音を人々が楽しんだり、記録として利活用するという文化を日本に定着させた先駆けが「SPレコード」です。当時流行した歌や話芸だけでなく、演説の音声や玉音放送など、記録媒体として大いに活躍し、時代の節目にも重要な役目を果たしていました。
今回は、昭和館に収蔵している多種多様なSPレコードやその付属品と合わせて、SPレコードと暮らしを共にした人々の日常がうかがえる写真もご紹介します。
展示内容
【1】額入りで展示(歌詞カード(解説書)8点・写真2点)
- 「蓄音器のある家」(長野県下伊那郡阿智村・昭和11年(1936)~13年・熊谷元一撮影 岩波映像販売株式会社提供)
- 「弁天娘女男白浪 雪下浜松屋の場」(市村羽左衛門、ほか)
- 「マグノリアに寄せて」(小夜福子/藤野千絵子/宝塚少女歌劇団)
- 「別れ路の歌」(霧島昇/二葉あき子)
- 「国民進軍歌」(徳山璉/四家文子/柴田睦陸/中村淑子)
- 「時計店の前で記念写真」(兵庫県・昭和15年(1940)頃)
- 「テネシー・ワルツ/家へおいでよ!」(江利チエミ)
- 「Revised Jack and Betty」(W. P. Browing/H. R. Browing/Jean Joyce)
- 「LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING/VIOLIN」(David Rose and his Orchestra)
- 「有楽町で逢いましょう/夢みる乙女」(フランク永井/藤本二三代)
【2】ケース展示その1
・「青春の恋人たち/別れのトロイカ」(美空ひばり)
- SPレコード
- レコード袋
- 歌詞カード
・レコード針
- 竹針・竹針専用のはさみ
- 金属針
【3】ケース展示その2(SPレコード6点)
- 「義光の武勇 錦の御旗」(橘知定)
- 「第十一回国際オリムピック大会 水上競技実況放送(女子二百米平泳決勝)」(河西三省)
- 「隣組」(徳山璉/日本ビクター合唱団/日本ビクター児童合唱団)
- 「ST. LOUIS BULUES (セント・ルイス・ブルース)」(Louis Armstrong and His Orchestra )
- 「リンゴの唄」(霧島昇/並木路子)
- 「静かな雨のロマンス」(勝新太郎)
【4】アクリルケース展示3(レコードアルバム3点・月報3点)
- 「戦陣訓」(東条英機)
- 「敵機爆音集」
- 「三重奏曲-変ロ長調-「大公」」(Cortot/Thibaud/Casals)
- 「テイチクレコード月報 正月特撰抜粋目録」(昭和16年(1941)1月)
- 「テイチクレコード月報 2月」(昭和16年(1941)2月)
- 「テイチクレコード月報 6月」(昭和16年(1941)6月)
【5】試聴機コーナー
SPレコードの一部の音源を試聴機コーナーで紹介