第79回【資料公開コーナー】昭和の化粧
令和3年1月5日(火)~4月4日(日)
現在、巷には様々な種類の化粧品があふれており、私たちは数多くの選択肢の中から好きなものを選び、化粧をすることができますが、昭和の時代の化粧はどのようなものだったのでしょうか。
戦前、洋装に身を包み自由なファッションを楽しんだ「モダンガール」と呼ばれる女性たちの出現によって、白粉は白一色から日本人の肌に合う色や日焼けした肌に合う色なども販売され、多色化がすすみました。
女性が社会進出し「職業婦人」が登場しはじめると、多忙な女性たちに向けて、短時間でもできる化粧法について雑誌で特集が組まれるようになりました。
戦時中は華美な化粧ではなく、健康的かつ素肌が美しくみえる化粧法が求められ、「健康化粧」「健康美」といったキャッチフレーズが広告で採用されました。
戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)により銀座のデパートの多くがPX(進駐軍のための売店)として接収されました。PXでは油性ファンデーションなども販売され、この新しいタイプの化粧品は戦後の化粧品界において主流となっていきました。
これらの変遷は婦人雑誌の中の化粧品広告や記事の中にも見ることができます。当館所蔵の昭和初期から昭和30年代(1955-1964)の婦人雑誌からご紹介いたします。
『主婦之友』第18巻第12号
(昭和9年12月)裏表紙広告
主婦之友社
『主婦之友』第22巻第1号
(昭和13年1月)
主婦之友社
展示内容
【1】ポスター・ホームページで使用
- 『主婦之友』第18巻第12号(昭和9年12月) 主婦之友社
- 『主婦之友』第22巻第1号(昭和13年1月) 主婦之友社
【2】額展示
- 『主婦之友』第18巻第12号(昭和9年12月) 主婦之友社
- 『主婦之友』第22巻第1号(昭和13年1月) 主婦之友社
- 『主婦之友』第22巻第10号(昭和13年10月) 主婦之友社
- 『新女苑』第3巻第12号(昭和14年12月) 実業之日本社
- 『主婦之友』第26巻第4号(昭和17年4月) 主婦之友社
- 『婦人公論』第27巻第5号(昭和17年5月) 中央公論社
- 『新女苑』第14巻第4号(昭和25年4月) 実業之日本社
- 『主婦之友』第35巻第2号(昭和26年2月) 主婦之友社
- (実物)『化粧新聞』第198号(昭和29年7月1日) 化粧新聞美容科学研究会
【3】ケース展示(アクリルケース2台で展示)
ケース1
- (実物)『資生堂グラフ』第11号(昭和9年5月)資生堂
- (実物)『資生堂グラフ』第38号(昭和11年8月)資生堂
- (実物)『主婦之友』第22巻第5号(昭和13年5月)主婦之友社
- (実物)『婦人画報』第455号(昭和17年1月)婦人画報社/東京社
- (実物)『婦人倶楽部』第24巻第10号(昭和18年10月) 大日本雄弁会講談社
ケース2
- (複製)『花椿』復刊第1号(昭和25年6月) 資生堂出版部
- (実物)『花椿』復刊第9号(昭和26年2月) 資生堂出版部
- (実物)『婦人倶楽部』第32巻第2号 付録(昭和26年2月) 大日本雄弁会講談社
- (実物)『それいゆ』No.37(昭和31年1月) ひまわり社
- (実物)『ジュニアそれいゆ』No.8(昭和31年4月) ひまわり社
- (実物)『それいゆ』No.31(昭和29年8月) ひまわり社