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【資料紹介 大空へのあこがれ~少国民と模型飛行機~】

昭和館図書室入口のガラスケースでは、模型飛行機の関連資料を紹介しています。

昭和12年(1937)に始まった日中戦争の頃から、子どもたちに飛行機の科学的知識や技術を学ばせることで空へのあこがれや関心を高め、将来の航空戦力を増強することを目的に、小学校の授業で模型飛行機づくりが行われるようになります。

昭和16年(1941)に小学校が国民学校に変わり、教育に軍事色が強まると、模型飛行機づくりが正式に科目として採用され、より重点的に飛行機のしくみについて学ぶ時間が取られました。

国策のもとに各地で競技会や展覧会、講習会なども行われ、模型飛行機ブームが巻き起こりました。

★以下の資料をガラスケースで紹介しています。

「澎湃(ほうはい)たる模型熱」(実物見開き)
『航空朝日 第2巻第4号(昭和16年4月)』出版者/朝日新聞東京本社 出版年月/1941.01
(請求記号:538/Ko45/2-1 資料番号:100008821)
子どもたちが授業で模型飛行機を作ったり、競技会などで自作の模型飛行機を飛ばす様子が紹介されている。

「大空たかく力をのばせ、しつかりと」(実物見開き)
『飛行少年 第5巻第10号(昭和17年11月)』出版者/大日本飛行協会 出版年月/1942.12
(請求記号:538/H57/5-10 資料番号:100024880)
大日本青少年団副団長の朝比奈策太郎が、模型飛行機の製作を通して、将来飛行士や航空機製作者となるために必要な技術や素質を養ってほしいと述べている。

「飛行機」(複製)
『初等科工作 三 女子用(昭18年発行)』著者/文部省 出版者/文部省 出版年月/1943.03
(請求記号:375.72/Mo31/3 資料番号:060001193)
初等科5年生の工作教科書に掲載された模型飛行機の設計図と写真。
竹ひごを曲げて骨格を組み立て、木のブロックからプロペラを削り出すなど、製作に高い技術を要した。

★図書室内では関連図書を紹介しています。

『模型のメディア論』著者/松井広志 出版者/青弓社 出版年月/2017.08
(請求記号:507/Ma77 資料番号:060008875)

『日本プラモデル興亡史』著者/井田博 出版者/文春ネスコ 出版年月/2003.12
(請求記号:507/I18 資料番号:000045371)

★資料の詳細は、以下をご覧ください。

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