昭和館では、4月29日から5月6日までゴールデンウィーク特別企画として、昭和の仕事に関連するクイズを4回にわたって出題いたします。
クイズは昭和館《映像・音響室》で所蔵する写真、映像、音響(SPレコード)の各資料から作成しています。
※解答を追記しました
【出題】
Q.これは3つとも、チンドン屋を題材にした童謡のSPレコードのレーベル(ラベル)です。
どのレコードも、チンドン屋の派手な格好や、名前のとおり「チンドンドン」と太鼓などの鳴物を鳴らして街を廻る様子を歌っていますが、チンドン屋という仕事は何の目的で街を廻っていたのでしょうか。つぎのA~Cから選んでください。
A:街の雰囲気を明るくするため
B:防災や犯罪注意のよびかけのため
C:店や商品、映画などの宣伝のため
〈SPレコードとは?〉
日本では、明治の終わりから昭和30年代後半頃まで一般的に使用されていた78回転のレコード盤のことです。その再生方法から「蓄音機で聴くレコード」、材質から「落とすと割れるレコード」ともいわれます。英語では “78rpm Disc” “78s”などと呼ばれています。
【正解】
C:店や商品、映画などの宣伝のため
戦前から戦後にかけて、当時の仕事を題材にした童謡のレコードが多く発行されましたが、チンドン屋ほど様々な童謡の題材として取り上げられた仕事は他にあまり例がありません。野口雨情(のぐち・うじょう 1882~1945)が作詞し、人気童謡歌手の平井英子(ひらい・ひでこ 1918~2021)が歌った『チンドンヤ』にも鳴物を鳴らして歩くチンドン屋のうしろを子どもたちが面白がってついて歩く様子が歌われています。子どもたちにとって、チンドン屋がとても興味をひく存在だったことがわかります。
昭和館デジタルアーカイブの目録検索で“チンドン屋”、“ちんどん”などと検索すると、童謡だけでなく、児童劇や演芸のレコードがヒットします。気になるものがあれば、昭和館5階の映像・音響室で視聴できますので、ぜひご来館ください。
また、「昭和館2階ひろばでは、令和6年(2024)6月30日まで、写真展「失われゆく昭和の仕事-戦中・戦後の街頭風景-」を開催中です。チンドン屋以外にも今では見かけることの少なくなった昭和の仕事の写真を展示しています。今回ご紹介する資料の他にも多くの写真、映像、音響(SPレコード)資料を5階映像・音響室で視聴することができるほか、一部を昭和館デジタルアーカイブでご覧いただけます。