第56回【資料公開コーナー】終戦前後のSPレコード
平成27年4月21日(火)~6月28日(日)
今年は終戦から 70 年となります。終戦前後のレコード文化にも、戦争の影響がありました。戦中は、「敵性語」禁止の影響でレコード会社名の変更を余儀なくされ、「コロムビア」が「ニッチク」に、「キングレコード」が「富士音盤」となりました。歌手名も「ディック・ミネ」が「三根耕一」に、「ミス・コロムビア」が「松原操」に変更されました。
戦後になると明るい音楽が求められ、レコードの生産も開始されますが、工場が空襲で罹災した会社は、別のレコード会社の工場で録音や生産が行われることもありました。
こうした苦難を乗り越えて、SPレコードは、戦後の人々や新しい時代に、夢と希望を与え続けました。今回は、昭和 19 年から 22 年にかけての終戦前後のSPレコードを音源とともに紹介します。
展示内容
【1】終戦直前のレコード
- 「台湾沖の凱歌/フィリピン沖の決戦」
- 「ゴム屋(上)/ゴム屋(下)」
【2】終戦直後のレコード
- 「実用英語会話(一)/実用英語会話(二)」
- 「リンゴの唄/そよかぜ」
- 「Apple Song/Light Breeze」
- 「燦めく星座/森の小径」
- 「カムカムエヴリボデイ(みんな来い)/スバロウ・スクール(雀の学校)」
- 「港が見える丘/泪の乾杯」
- 「東京スーベニア/或る夜の帰り路」
- 「かえり船/片割れ月」
- 「さらば赤城よ/名残りの月影」
- 「花咲く丘/白い野茨」
参考文献
- 「SPレコード」(Vol.24号 No.14<復刊第4号>)(編集・発行:直原清夫 家庭通信社)
- 「SPレコード」(Vol.69号 <通算59号>)(編集・発行:アナログ・ルネッサンス・クラブ 家庭通信社)
- 「SPレコード」(Vol.74号 <通算64号>)(編集・発行:アナログ・ルネッサンス・クラブ 家庭通信社)
- 「SPレコード」(Vol.103号 <通算93号>)(編集・発行:アナログ・ルネッサンス・クラブ 家庭通信社)
- 落語レコード八十年史(発行:国書刊行会)
- コロムビア五十年史(発行:日本コロムビア株式会社)
- 日本ビクターの60年(発行:日本ビクター株式会社)
- レコードと共に五十年(発行:テイチク株式会社)
- 「SP レコードに見る日蓄—日本コロムビアの歴史」(編集・発行:京都市立芸術大日本伝統音楽研究センター)
※これらの図書・雑誌については、4 階図書室で閲覧可能です。カウンターで書名をお伝えください。